産学公技術交流会 “目からうろこ第19弾!” 報告

1.はじめに

山梨工業会東京支部と東京都立産業技術研究センターの共催で、2025年2月24日(月:天皇誕生日振替休日)に“目からうろこ第19弾!~生成AIで変わる社会をイメージする~”が、大田区産業プラザPIO会場で開催されました。会場の定員を超える多くの方々にご参加いただきました。山梨工業会東京支部の伊藤支部長による開会挨拶で始まり、長野副支部長の司会で4つの講演がありました。近年巷では劇的に進化していると話題となるも漠然としていた生成AIについて、参加者が具体的にイメージする機会となり、参加者には好評でした。ご参加いただいた、講師の方々、東京支部・各支部の方々、一般参加の方々、そしてご支援頂いた山梨工業会に心より感謝申し上げます。

2.講演会

  •  『生成AIとは︖現状と将来をイメージする』 ~現状と将来を具体的にイメージする~

    KINI LLC 代表 石原 堅 氏

生成AIの定義、種類、仕組み、従来のAIとの違いを解説して頂き、デモンストレーションをしながら、生成AIの利点として創造性や適応性を強調しつつ、バイアス、信頼性、著作権などの課題も指摘。ビジネスや医療、教育、マーケティングなど幅広い分野での応用事例を紹介し、今後の市場成長予測や各国のAI戦略にも触れて頂きました。最後に、人間とAIの共生と倫理的課題への対応が重要であることが示唆されました。

  • 『山梨県庁における生成AIの導入と活用』 ~業務改善と行政サービスの向上を目指して~

    山梨県DX・情報政策推進統括官 次長 村上 宏之 氏

山梨県庁における生成AIの導入と活用について紹介して頂き、DX推進の一環として、行政サービス向上や業務効率化を目的に、生成AIを活用した独自システムを構築。具体的には、行政手続のオンライン化、オープンデータ推進、産業・医療・防災分野でのAI活用を推進。さらに、DX人材育成にも注力し、大学生が中小企業支援や指導を行う仕組みを構築。企業版ふるさと納税による支援を募り、持続可能なデジタル社会の実現を走りながら進めている実情をご披露頂きました。

  • 『NTTグループが目指す生成AIと共生する近未来』 ~各種ソリューションの仮説・検証の現状~

    NTTコミュニケーションズ株式会社 BS本部 SS部/デジタルソリューション部門/

第一グループ 兼 ジェネレーティブAIタスクフォース グループリーダ 木村昭仁 氏

生成AIの技術動向、企業の活用状況、ユースケースを分析し、顧客対応や業務効率化、セキュリティ運用支援などの分野での応用を提案。特に、NTT独自のLLM「tsuzumi」の活用や、自治体向け行政チューニングAI、AIエージェントによる業務自動化を強調。さらに、医療、教育、交通、防災、脱炭素といった社会課題へのAI活用を見据え、持続可能なデジタル社会の実現を目指しているNTTグループの取り組みをご紹介頂きました。

  • 『NTTグループが目指す生成AIと共生する近未来』 ~地方活性化における生成AIの役割~

    NTTコミュニケーションズ株式会社 SM本部 ソリューションコンサルティング部

                 地域協創推進部門/第一グループ 担当部長 川口正浩 氏 

NTTコミュニケーションズによる「地方活性化における生成AIの役割」をテーマに、DXを活用した地域活性化の取り組みを紹介。住民・事業者・自治体をつなぐデジタル基盤「LGPF」と生成AIを活用し、情報発信や防災、健康促進、行政業務効率化を支援。具体例として、広報の自動化、防災情報の発信強化、育児・健康支援などを提示して頂き、持続可能な地域社会の実現を目指し、AIとの共生による課題解決を提案して頂きました。

3.おわりに

今回の講演も,参加者にとって関心の高いテーマであったため、活発な質疑応答がなされました。また、講演会終了後は、会場内のコンベンションホールで懇親会を開催し、参加者の皆さんは相互に親睦と交流を深めることができました。次回の技術交流会は2026年2月23日(月:天皇誕生日)を予定しております。詳細が決まり次第ご案内しますので、皆さん奮ってご参加くださるようお願い申し上げます。


4.公流会講演、懇親会の様子

講演会の様子(KINI LLC代表 石原堅 様)
講演会の様子(山梨県 村上宏之 様)
講演会の様子(NTTコム 木村昭仁 様)
講演会の様子(NTTコム 川口正浩 様)
講演会の様子
懇親会の様子

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