産学公技術交流会“目からうろこ第13弾!”(報告)
1 はじめに
山梨工業会東京支部と東京都立産業技術研究センターの共催で、2017年2月18日(土)に“目からうろこ第13弾!”がITbook(株)はじめ8社の協賛を得て開催されました。当日は105名にのぼる参加者があり、斉藤副支部長の司会進行で進みました。興味深い演題が多かったこともあり大変好評でした。参加者、関係者の皆様に心から感謝申し上げます。
2 講演内容
(1)スマートライフ領域の事業戦略
執行役員 スマートライフビジネス本部 スマートライフ推進部長 田村穂積氏
通信事業において多くのスマートライフビジネス・サービスが乱立する中で、NTTドコモはどのように差別化を図り、更なる成長につなげていくかについて、今後の展望を併せて講演して戴いた。講演では、農業・水産業・教育ほか多くの分野との協創事例を発表して戴いた。特に、観光イベントでは富士山への登山者の動き(分布)に対して詳しいデータが示され、大変興味深く拝聴出来た。
(2)3D CGは医療に本当に役立つのか?
代表取締役 医師 瀬尾拡史先生
株式会社サイアメントは「サイエンスを、正しく、楽しく」を合言葉に、サイエンスコンテンツのプロデュース、製作を行う会社。地味でも本当に医療に役立つ3D CGつまり 三次元コンピューター・グラフィックスを目指して、模索している現状について講演をして戴いた。心臓、気管支等の3D CGの動画を交えた紹介があったが、大変分かり易く参加者の多くが深い感銘を受けた。
(3)金属粉末AM(3Dプリンター)による3Dものづくり支援
事業化支援本部 技術開発支援部 3Dものづくりセクター 副主任研究員 藤巻研吾氏
都産技研は“ものづくり産業の総合的支援活動を幅広く行っている機関”である。近年、CADデータから積層方式で製品を直接製作する「3次元積層造形法」が脚光を浴びているが、今回の講演は、新しく導入された金属粉末AM(金属3Dプリンター)を中心に講演して戴いた。現状の問題点から製作ノウハウまで詳しいお話があり、技術者にとっては大変参考になる講演であった。
(4)工学部教育の新展開 反転授業とアクティブラーニング
教育センター センター長 塙 雅典先生
山梨大学における反転授業は2012年にスタートし、国内における先駆的存在となっている。アクティブラーニングをするための手段として反転授業を導入。今回の講演は、昨今の大学教育を取り巻く状況などを含め、幅広い講演をして戴いた。本教育の成果と問題点などにつき詳しいお話があったが、将来期待できる授業であると確信でき、又、参加者にとっても大変参考になる講演であった。
(5)世界に誇る内視鏡の修理・サービス
オリンパスは、グローバルな修理サービス体制の構築により、医療事業全体の成長を支えてきている。今回の講演は、本体制で様々な取り組みを、根気強くグローバルに展開してきている状況について紹介して戴いた。特に、本事業で収益性を確保する為に、無駄の排除や効率追求といったものまで、日頃中々聞くことのできない内容のお話があり、参加者は大変興味深く拝聴することが出来た。
3 おわりに
今回の講演は冒頭でも触れたように、それぞれ関心の高いテーマであったので、参加者は十分に堪能されたものと思われます。講演会終了後は食堂で懇親会を開催し、ここでも大いに盛り上がり、参加者の皆さんは相互に親睦を深められました。
次回“目からうろこ第14弾!”は2018年2月17日(土)に開催する予定です。次回も振るってご参加下さるよう、関係者一同お待ちしております。
以下、技術交流会と懇親会の模様です。
講演会の模様については、オンラインアルバムをご参照下さい。