2018目からうろこ第14弾!(報告)
産学公技術交流会“目からうろこ第14弾!”(報告)
1.はじめに
山梨工業会東京支部と東京都立産業技術研究センターの共催で、2018年2月17日(土)に“目からうろこ第14弾!”がITbook(株)はじめ7社の協賛を得て開催されました。
当日は162名にのぼる過去最多の参加者があり、斎藤副支部長の司会進行で進みました。
今回は技術関連講演と特別講演の2本立てという、新たな試みも実施しました。興
味深い演題が多かったことで、参加者には大変好評でした。参加者、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
2.技術関連講演
(1)世界最高の増水効率を目指して-高効率・低騒音エネルギー回収装置の開発―
株式会社電業社機械製作所 執行役員 青山匡志氏
電業社機械製作所は、水と空気にかかわる製品(ポンプ・送風機)で社会に貢献している会社である。
本講演のエネルギー回収装置は、日本では初めての構造で製品化に成功したものである。
この製品がどんなに優れているのかについて、技術的な詳しいお話をして戴き、参加者は大変興味深く拝聴することができた。
(2)中小企業のIoT化支援
東京都立産業技術研究センター 情報技術グループ長 入月康晴氏
都産技研は「ものづくり産業の総合的支援活動を幅広く行っている機関」である。
その活動の一つにIoT関連があるが、本講演では「IoT関連の取り組み事例とIoT開発セクターで取り組んでいるIoT支援事業」について、公募も含めて紹介して戴いた。
IoTは大変身近に感じられるようになってきているので、参加者は大いに関心を持って聴くことができた。
(3)医学・生物学研究者と歩んだ顕微鏡作り
オリンパス株式会社 元取締役 米窪健氏
400年以上の歴史を持つ顕微鏡は、医学・生物学の発展に果たした役割は非常に大きいものがある。
講師のたどった道を中心に、顕微鏡の発達、医学・生物学の発展の様子を、 顕微鏡の歴史から今後の見通しまでお話して戴いた。
人生論も含めて大変分かりやすい講演をされ、参加者の多くの皆さんは深い感銘を受けた
。
(4)おいしいワインを作るための科学
山梨大学ワイン研究センター教授 奥田徹先生
奥田先生は「植物は何故冬になると枯れるか」「ワインの成分」といったテーマを、長年手掛けられている。
ワインの製造方法は、消費者には見えにくい部分であるが、年々かなり進化してきている。
本講演では、おいしいワインを作るために様々な研究がされているその一端を紹介して戴いた。参加者の皆さんに高い関心のあるテーマで、大変好評であった。
3、特別講演
「ラストホープ 神の手は語る―21世紀の脳疾患治療と最先端医療器具―」
デューク大学 脳神経外科教授 福島孝徳先生
福島先生は「神の手を持つ男」として時々TVに登場し、茶の間にも人気のあるドクターである。
医師生活50周年という節目の年に、米国からお招きして講演して戴いた。
先生の一貫した医療に対する姿勢は、「いかにして患者さんに負担をかけず、合併症のないきれいな手術で一発全治を果たすか」というもので、「鍵穴手術」はこうした中で生まれた。
現在も難しい症例を中心に驚異的なペースで行い、世界一の医療水準を誇る米国の医療関係者からは「ラストホープ」「神の手を持つ男」として称賛されている。
本講演は、丁度平昌オリンピックで羽生、宇野が金、銀メダルを獲得した直後で、この話題からスタートし、本題の「脳疾患治療」「医療器具」の話を時々脱線されながら、政治・経済に至るまで幅広いお考えを伺うことが出来、将に“目からうろこ”の講演であった。
4、おわりに
今回の講演は冒頭でも触れたように、それぞれ関心の高いテーマであったので、参加者には十分に堪能されたものと思います。
講演会終了後は食堂で懇親会を開催し、90名ほどの参加者を得てここでも大いに盛り上がり、参加者の皆さんは相互に親睦を深められました。
次回“目からうろこ第15弾!”は「15周年記念講演」として、2019年2月16日(土)に開催する予定です。次回も振るってご参加くださるようお願い致します。
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